シャッフル再生の確率的なディレンマ

タイトル訂正。

一応計算してみよう。

n曲中、Aというバンドの曲がk曲ある。このn曲にそれぞれ1〜nの番号を付けて順に並べる。番号の付け方は真にランダムであるとする。

  1. Aというバンドの曲が続けて流れる箇所がある確率は?
  2. Aというバンドの曲が連続するまたは1曲おきになる箇所がある確率は?*1

高校1年生用の問題になる。数A。
あとで適当に数字を振ってしまえばいいので、n-k個の○とk個の×の並べ方に直して考える。
全体の数は、n箇所から×を配置するk箇所を選んでnCk通り。

1.

排反事象の数が全部で{k+1}H{n-2k+1}通り。
よって、確率はp_1=1-{k+1}H{n-2k+1}/nCk。

2.

排反事象の数が{k+1}H{n-3k+2}通り。
よって、確率はp_2=1-{k+1}H{n-3k+2}/nCk。

iPod nanoにしておくとざっと1000曲入るので、n=1000・k=17と置いて確率を求める。
p_1 = 1 - \frac{ _{982}C_{17}}{ _{1000}C_{17}}
 = 1 - \frac{982!}{(982-17)!} \frac{(1000-17)!}{1000!} = 0.267512...

p_2 = 1 - \frac{ _{965}C_{17}}{ _{1000}C_{17}}
 = 0.457003...

まぁ確かに思ったよりは高い。けれども、これはバースデイ・パラドックスか?

バースデイ・パラドックス

何人か人を用意してそれぞれに1〜365の数字を持たせる。その場に23人の人が居れば確率50%以上で1組成立。
箱とボールで考えると、365個の箱を用意して適当にボールを入れていくと、直感よりも少ない数で、どこかの箱にボールが2個以上入るということ。

追記(2005/10/30)

手元のiTunesでは設定→再生にスマートシャッフルという項目があり、この連続再生の確率を制御できるようになっている。

この点に関して、米アップルコンピュータ社のiTunesは「スマートプレイリスト」という機能でリードしている。この機能は、再生する曲、しない曲について、各種の基準を設定できるものだ。たとえば、選曲はランダムにするが、ここ2日間、もしくは1週間以内に再生したことのある曲は除くといった指定ができる。

とある。スマートプレイリストは大分意味合いが違うと思うなぁ。

*1:注:これは上の事象を含む