コーシー分布

平均が存在しないことで有名な分布. それはさておき, Cy(m,s)をコーシー分布とする. 確率密度関数はf(x|m,s)=\frac{1}{\pi s} \frac{1}{1+((x-m)/s)^2}である.
0<e<1かつs>1についてCy(m,s)とCy(m,s+e)と2つ考えたときに統計的距離は2eで抑えられる.

真面目に積分した. arctanとか久しぶりに見たよ(;´Д`)
以下証明.

Δを統計的距離とする.
\Delta=\frac{1}{2}\int_{-\infty}^{\infty} |f(x|m,s)-f(x|m,s+e)| dx
真面目に積分していくと,
\Delta=\frac{2}{\pi}(\arctan\sqrt{(s+e)/s}-\arctan\sqrt{s/(s+e)})
平均値の定理から, c \in (\sqrt{s/(s+e)},\sqrt{(s+e)/s})なるcが存在して,
\Delta=\frac{2}{\pi} (\sqrt{(s+e)/s}-\sqrt{s/(s+e)}) \frac{1}{1+c^2}
括弧の中は上の条件のとき, 2eで抑えられる. 1/(1+c^2)のところを適当に1で抑えてやると, 全体として2eで抑えられる.