浅暮三文『針』
- 作者: 浅暮三文
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2004/01
- メディア: 単行本
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同居人5が買ってきたので、読んでみた。
『カニスの血を嗣ぐ』、『左眼を忘れた男』、『石の中の蜘蛛』に次ぐ五感シリーズ第四弾になんのかね。『石の中の蜘蛛』だけ読んでないんだけど。
『カニス』、『左眼』で見せた描写力を、余すところなく生かしている。触覚が敏感になる理由もそれなりに納得出来る形で書かれている。最後はやっぱりそういう方向に行くのか。そうなるか。後書で必死で謝ってるけど。
気になった点が一つ。触覚が敏感になった浦野が、新たな感触を求めてショッピングセンターで色々触るところ。風を感じた浦野が髪を五分刈にするシーンがあるのだけれども、そこだけあっさりと書かれている。何でだろうね。