fの魔弾

今更『マルドゥック・スクランブル』読んだとかそういう話はどうでもいいだろうから置いておいて。

fの魔弾 (カッパノベルス)

fの魔弾 (カッパノベルス)

fの魔弾
端正に島田メソッドを適用するとこうなるけどさ、という一品。惜しい、限りなく惜しい。密室の中に二人の死者と一人の生者を閉じ込め尚その生者が犯人でないという実に魅力的な謎を提示しておいて、187頁辺りからぐんと体温を上げさせておいて、しっかりと謎解きをしていきながら、その端々で光るエピソードを見せながらも、華が無い故、話題に上らず消えていく。そんな感じ。奇天烈な発想が光る三月宇佐見モノの方が好きだな。(200字)