マンガでわかる暗号

マンガでわかる暗号

マンガでわかる暗号


自費で買ってみた. 明日, 研究室に持って行って反応を見てみよう.
感想: 普通の暗号の本. 整数論の細かい話を証明無しでやっているのはマンガだからスルー. 4章の改竄防止の流れはストーリーがあって分かり易いと思う. ラーメン屋への悪戯を例に取って, ハッシュ関数→MAC→電子署名中間者攻撃PKIという流れ.
このあとは (日本語だと) 結城さんの本に進むのが丁度良いと思う.
暗号技術入門-秘密の国のアリス

暗号技術入門-秘密の国のアリス


以下, 細かいツッコミ.

  • p.131 そこでフェルマー法の欠点を改善したのがMiller-Rabin法です。1回のテストで誤判定が発生する確率はフェルマー法の4分の1以下となり, ほぼ確実に素数を判定できます。は変じゃね?
    • カーマイケル数の場合, フェルマー法で誤判定する確率は1. 一方, Miller-Rabin法では誤判定する確率は1/4以下.
    • 素数でない合成数だと, フェルマー法で誤判定する確率は0. 一方, Miller-Rabin法では確率0で誤判定.
    • あってるのか.
  • p.166 微妙な書き方だな. (e,N,C)から平文Mを出すことが難しいのは, 素因数分解の困難性からは保証されていない.
  • p.202 ディジタル署名: 送信者の公開鍵で復号←署名←送信者の秘密鍵で暗号化はおかしい.